テニスのサーブはゲームで一番最初に打つショット。
「サーブにスピードが出ない」「サーブでの力の伝え方が分からない」「相手に打ち込まれてしまう」
こんなお悩みを抱えていませんか?
特に初級者のうちはサーブを入れるのもやっとという方も多く、力の伝え方が難しいものです。
今までレッスンでたくさんの方のサーブを見てきたhachizooが初級者にも分かりやすく解説します!

テニスのサーブで思ったようにスピードが出ません。
スピードが出ないので、相手にいいように打ち込まれてしまい、ポイントを取られてしまいます。
少しでもサーブのスピードを上げる方法を教えてください!

サーブでスピードが出せず、攻め込まれてばかりだとポイントが取れませんよね。
規模は違えどプロも同じです。スピードは無いよりあった方が良いですね。
今回はスピードが出なくて悩んでいる初級者の方にも出来る解決法を分かりやすく説明していこうと思います!
この記事で分かること
〇テニスのサーブでスピードが上がらない方の主な原因と解決法
・スイング時に力んでしまいラケットヘッドが加速しない
→脱力するタイミングを知り、遠心力を最大限に使おう!
・プロネーションが使えず当たりが厚くならない
→地面にたたきつける練習法でプロネーションのイメージを掴もう!
・体重移動の力を上手く使えずボールにパワーが伝わらない
→スピードアップするためのスタンスとトスの位置を考えよう!
・利き腕の力ばかり考えていて効率の良いパワーが出ない
→非利き手を「引く」動作を活用してスイングを加速しよう!
テニスのサーブでスピードが上がらない方の主な原因と解決法
テニスのサーブと言えば、プロ選手では男子は230キロ、女子は200キロ近くのスピードでエースを取っている姿が印象的ですよね。ポイントの一番始めに打つショットであり、この良し悪しでその後の展開が決まるといっても過言ではありません。
プロのようにはいかなくても、少しでもスピードアップしたいというのはほとんどのテニスプレーヤーにとって目指したいところです。ただ現実はスピードが出ずに相手のレシーバーに強打されてしまったりします。
初級者の方がサーブのスピードが上がらない主な原因と、少しでもスピードアップにつながる解決法を分かりやすく説明していこうと思います!
スイング時に力んでしまいラケットヘッドが加速しない
初級者の方に、サーブを強く打つように言うと、一連の動作でガチガチに力が入ってしまっている方が多いです。
肩の力や握力が力んでしまっていて、動きが固くなってしまいます。運動連鎖が正しく伝わらなくなりますので、ぎくしゃくした動きになり、当然パワーは効率よく伝わりません。
力を入れているのに、ボールは逆にあまり飛ばない、スピードが出ないという悪循環に陥ってしまうわけです。
→脱力するタイミングを知り、遠心力を最大限に使おう!
肩→肘→手首→ラケットヘッドと効率よく力が伝わっていくことで、スイングに勢いが生まれ、遠心力が最大限に発揮されてスピードアップにつながります。
そのためには「バックスイングで脱力をすること」が大切です。特に、ラケットを担ぎ上げた後のヘッドが下がるときに脱力が出来ると、そこから持ち上げる動きに合わせてスイングを加速しやすくなります。
注意点ですが、その時に脱力により肘や手首が大きく下がらないように気を付けてください。あまりに下がってしまうと持ち上げる動作に力が伝わらず、結果スピードも上がらなくなってしまいます。
相対的に打点は高くなります。遠心力を最大限に使うためには、ラケットの通り道を高く設定する必要がありますので、トスが落ちてくるのを待ち過ぎて打点が低くならないように気を付けましょう!
プロネーションが使えず当たりが厚くならない
プロネーションとは腕を内側に捻りながら振っていく動作の事です。これにより、腕の振りがより加速してラケットが勢いよく出たり、連動して手首が返ることで力強い厚い当たりが得られます。主にコンチネンタルグリップなどの「薄いグリップ」で効果を発揮する動作です。
ただ初級者の方はこの薄いグリップでのサーブ動作自体の習得が難しく、プロネーションが使えないため「当たりが薄く」なり、弱々しいスライス系のサーブしか飛ばないとなってしまいがちです。
また、厚いグリップでサーブを打たれる方は、そもそもプロネーションの動作を使いませんので、もともと持っている腕力以上のスピードが出しづらいです。少しずつで良いので薄いグリップでのサーブに慣れていくことがスピードアップには必要です。
→地面にたたきつける練習法でプロネーションのイメージを掴もう!
いきなりプロネーションを使いながらサーブを打つことは初級者には困難です。良く「団扇を扇ぐように」と言われますが、そもそも団扇の扇ぎ方も人それぞれですのでイメージがつかみにくいです。
初級者の方でもわかりやすくサーブのプロネーションを習得するには、「ラケットを短く持ってボールを地面にたたきつける」練習方法がお勧めです。
ラケットを短く持つ理由は、重さを感じにくく振りやすくするためです。包丁を持つように握り、コンチネンタルグリップであることを確認しましょう。
そのグリップのまま、サーブの動作をしながら目の前の地面にボールを力強くたたきつけましょう。
ラケット面がそのままだと「スライス面」になるので力強く当たらなくなります。ラケット面がしっかりと地面に向くようにする(地面に対して「フラット面」にする)と腕が自然と内側に捻られます。
この動作が「プロネーション」です!慣れてくるまで何度も地面に向かってボールをたたきつけましょう。1人でも5分くらいで出来る気軽な練習ですのでとてもお勧めです!
慣れてきたら打点を頭の上にしてサーブの動作をしながら同様にプロネーションを使ってみてください。頭の上で当たりが厚くなったら成功です!
体重移動の力を上手く使えずボールにパワーが伝わらない
テニスのサーブでスピードが上がらない理由の一つとして、下半身のパワーを上手く伝えられていないことがあります。上半身の力やスイングだけではボールに必要なパワーを与えることは難しいです。
特に初級者のうちは、頭の上の打点の事や、スイング自体に意識が行きがちです。スタンスや体重移動などが適当になりやすいので、うまくスピードアップにつなげることが出来ません。
また、トスの位置もばらばらになってしまうことが多く、体重移動を前にしていきたいのにトスが後方に上がってしまうとそもそも体重移動自体が出来なくなってしまいます。
→スピードアップするためのスタンスとトスの位置を考えよう!
スタンスに関しては様々な立ち方があります。身体の回転をより使うためにクローズドスタンス気味に立つ選手もいますが、初級者にはわかりやすい「スクエアスタンスを基準に後ろ足を調整する」方法で考えていきましょう。
スクエアスタンスは後ろ足に対して前足が打球方向にまっすぐ出ている形です。この時、前足と後ろ足のつま先に線を引っ張ったら真っすぐになっていると思います。そうするとサーブも真っすぐに飛びやすくなります。
サーブは斜め方向に飛ばすルールですので、ここから後ろ足の位置を調整していきます。
右利きのサーブの場合
・右サイドから打つ場合は、左足に対して右足を少し右側(オープンスタンス方向)に出す。そうするとつま先の線が打球方向である左側に向くようになる
・左サイドから打つ場合は、左足に対して右足を少し左側(クローズドスタンス方向)に出す。そうするとつま先の線が打球方向であり右側に向くようになる
※左利きの場合は逆で考えてください
前足と後ろ足の幅は、個人差はありますが「肩幅より少し広い」くらいで立つと安定した体重移動がしやすくなります。
サーブの始動からトスアップまではやや後ろ足に重心を持っていき、そこから重心を前足に移しながらインパクトしていきます。
注意点は「前足は出来るだけ動かさない方が良い」という事です。前足が動きながら打ってしまうと体重が乗る足が動いてしまうので、バランスを崩したり正しく体重移動が出来ない可能性があります。
前足を前に踏み込みながらより大きな体重移動をする打ち方もあるので、すべてが間違いでは無いのですが、「前足を動かしながら打つことは初級者には難しい」ので避けた方が賢明です。
どうしても体重移動の感覚が分からない方は「野球の遠投のように遠くにボールを投げる」こともお勧めです。ただし、前足は動かさないようにしましょう。前足に体重を乗せながら出来るだけボールを遠くに投げるようにすると自然な体重移動が出来るかと思います。
またスピードアップを目指すのであればトスは頭の上を基準として、少し前寄りに上げることを心がけましょう。あまりに前過ぎるとネットしてしまいますので注意してください。
利き腕の力ばかり考えていて効率の良いパワーが出ない
テニスのサーブでスピードが上がらない理由の一つとして「利き腕に力が偏っている」というものがあります。
もちろんサーブは利き腕で振るのですが、この時「非利き腕」が全く使われていないとバランスを崩す原因となってしまいます。
いわゆる利き腕に身体が引っ張られている状態となり、右利きの方なら振っていくときに大きく左側にバランスを崩す結果となりがちです。バランスを崩せば当然スピードアップも望めませんし、ミスにもなりやすくなってしまいます。
また、非利き手を使えないとスイングはあまり加速していきません。この後の解決法で詳しく説明していきます。
→非利き手を「引く」動作を活用してスイングを加速しよう!
右利きのやり投げの選手を想像してみてください。やり投げをする時に左手を大きく前に出してから、その左手を一気に身体に向けて引き込み、右腕がその反動で前に加速していく。この動作でやりを遠くに投げられるパワーが出るわけですね。
空手の正拳突きも分かりやすいかもしれません。右手で突くときに左手を身体に引き込むと、より加速して右手が出ていき威力が高まるわけです。
テニスのサーブもこの動きを活用すると、スイングが加速してスピードアップが見込めます。
右利きのサーブの場合
・トスアップした左手を高い位置にキープしておく(すぐに下げない)
・ラケットを持った右手をインパクトに向けて振り出す瞬間に左手をお腹に引き込む
・左手と右手が入れ替わり、反動で右手のスイングが加速する
※左利きは逆で考えてください
この非利き手を「引き込む」動きはとても応用が利きます。スマッシュやフォアハンドストロークでも同様の動きが出来れば、スイングを加速することが出来ますよ!
また、原因編で述べた「バランスが崩れてしまう」こともこの動作によって防ぐことが出来ます。非利き手と入れ替わって利き手が出ていくため、バランスがとりやすく姿勢が安定しやすいからです。
まとめ
テニスのサーブでスピードが上がらない方の主な原因と解決法
・スイング時に力んでしまう方は、ラケットを肩に担いだ時に脱力するようにしよう!
・プロネーションを覚えるためにはラケットを短く持ってボールを地面にたたきつけてみよう!
・正しいスタンスを覚えて、体重移動を利用してスピードアップしよう!
・非利き手を引き込む動きを利用して、スイングを加速しよう!
テニスのサーブでスピードが上がると、ゲーム自体の主導権を握りやすくなります。プロならばサービスキープはマストになりますね。
初級者の方も、毎日少しずつで良いのでスピードアップを目指していきましょう!
以上、参考になれば幸いです!
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