テニスが上達したい!でもテニスをする時間があまりない!
普段がお仕事などでお忙しい方は、週一回やっとテニスの時間を作っている方も多いかと思います。
テニスの時間が取れなければ上達も遠のいてしまうのでは無いか?
そんなお悩みに、テニスコーチ歴25年のhachizooがお答えいたします!

テニスを始めましたが、社会人のため週一回テニススクールに通っています。
周りの主婦や学生さんは毎日のようにテニスをしているそうで…どんどん上達していっているのを見て正直焦ります。
自分は仕事も忙しく、テニスにそこまで時間が取れないのですが、週一回で上達することは難しいのでしょうか?

特にテニススクールに通われている方は、お忙しい中時間を何とか作ってテニスをしているかと思います。
もちろん反復練習は大事ですので、テニス時間を取れれば取れるほど上達に近づくのは間違いありません。
ですが、そんな時間は取れないけど上手くなりたい!という方に、私が考える「週一回でも効果的に上達する方法」を解説していきます!
この記事で分かること
〇テニスが週一回でも効果的に上達する考え方7選
- 自分の中でテーマや課題を決めて練習に臨もう!
- コーチや上手な人には具体的な質問をするようにしよう!
- テニスは確率のスポーツであることを意識してアベレージを上げよう!
- 苦手なショットほど打つ回数を上げることを意識しよう!
- 試合形式やフォーメーションではまずはセオリーを素直に学ぼう!
- テニスノートや記録をつけてみよう!
- テニスの時間が限られているからこそ、道具は良いものを選ぼう!
テニスが週一回でも効果的に上達する考え方7選
「テニスが上達したい!」そう思ったほとんどの方は、テニススクールに通ったり、お仲間と練習したりすると思います。
ただ、そこでの練習時間は人によって明確に差が出てしまうのも事実です。
部活で毎日のようにテニスが出来る学生。主婦の方でお仲間でコートを取り、週に2~3日数時間ずつテニスが出来る方。このようにご自身の環境でテニスの時間が確保できている方は、反復練習によって身体がテニスを覚えていきますので上達しやすいと言えるでしょう。
ただ、平日はお仕事で、休日も家族時間や家庭の事情があり、テニス時間は「週一回」「週一レッスン」「週数時間」しか取れない方も多いのでは無いでしょうか。そういう方は上達とは遠ざかってしまうのでしょうか。
長年テニスコーチをさせていただいている私の意見から言いますと、「一般レベルならば週一回でも考え方や工夫次第で上達できる」と思っています。
ここで言う一般レベルとは、プロや競技志向の選手を目指すレベルとは違うという意味で使っています。さすがに選手を目指すレベルならばすごい量の「反復練習」が必要ですので時間はマストで必要となるでしょう。
テニススクールで生徒さんと接していると、考え方や工夫をしっかりとされている方は上達が早いと感じますし、そういう方は気が付いたら上級クラスに進級していたりします。
「テニスをする時間が無い」と上達にお悩みの方は是非この記事を参考にして、ご自身に出来ることから始めてみてください!
自分の中でテーマや課題を決めて練習に臨もう!
テニスの時間が週一回など限られている場合は、その時間を「ただ打つだけ」で漠然と過ごしてしまうのはもったいないです。
レッスンや練習に臨む前に、「自分の今日のテーマ」や「自分の今日の課題」を決めていくようにしましょう。
テーマや課題は「なるべく具体的に」することが望ましいです。内容にもよりますが数値目標があっても良いかもしれません。また、あまり多くのテーマや課題を作るとどれも中途半端に終わってしまう可能性がありますので、「一つか二つに絞る」と良いです。
テーマや課題の設定の例
- ×フォアハンドストロークの安定を目標にする
- 〇先週フォアハンドストロークのネットが多かったので、今日はネットミスを5回までに抑えることを目標にする
- ×バックハンドボレーをミスをせず、深く、ストレートにコントロールできるようにする
- 〇バックハンドボレーをまずは深く打てるようにフットワークのタイミングを意識する
このように、より具体的に、そしてあまり多数の課題を作って達成が困難にならないようにしていきましょう。
また、テーマや課題が「1日で達成可能なものなのか?」「長期的に課題とすべきものなのか?」を分けていくことも大事です。例えばサーブを入れるのがやっとの人が、急にスライスサーブを打てるようにはなりませんよね。段階を踏んでいくことも大切です。

テーマや課題を作る大切さはわかったけど、
そもそも自分のテニスをどうすれば良いのかが分からないんだよなー。
テーマ設定が思いつかなかったり、課題が自分で分からない方は、「コーチや上手な人に聞いてみる」ことをお勧めします。客観的に自分のテニスを見てもらい今の課題や目指すプレーを教えてもらいましょう!
コーチや上手な人には具体的な質問をするようにしよう!
テニスが週一回しか時間が取れなくても効果的に上達する考え方その2はコーチや上手な人への「質問力を上げていくこと」です。
テニススクールのグループレッスンで考えてみましょう。多数の生徒さんがいる中で、コーチとお話や質問を出来る時間はどのくらいでしょうか。参加人数にもよりますが、もし10人くらい生徒さんがいるならば、かなり限られた時間しか無いはずです。
時間にして2~3分あれば良い方でしょうか。もちろんレッスン後にコーチを捕まえて、じっくりと話せる時間があるならば別ですが、そのコーチが次の時間もレッスンであればそれも難しいでしょう。
そもそもテニスの時間ですら週一回ようやく取れた!という皆様でしたら、コーチと話すために時間を作ることはもっと難しいですよね。
というわけで、限られた時間で「自分もコーチ(上手い人)も有意義なやり取りが出来る質問」というのが出来るととても良いです。
良い質問とは、「なるべく具体的であること」「内容が絞られていること」「これまでに試したこと」「次に繋がる内容であること」などです。以下に具体的な例を記載します。
コーチや上手い人への質問の例
- ×バックハンドストロークが安定しないですけどどうしたら良いですか?
- 〇バックハンドストロークのネットミスが多いです。これまではテイクバックで脱力してヘッドを下げてから打っていましたが、ポイントは合っていますか?
- ×試合で攻めるときにミスが多いです。何とかなりませんか?
- 〇この前の試合では相手の短いボールを高い打点で打ち込むときにミスしてしまいました。コーチの言われた通り、バウンドよりもかなり後ろで止まるようにしていたのでアウトは減ったと思うのですが、今度はネットしてしまい…追加でした方が良いことはありますか?

なるほど!漠然とした質問よりも、具体的にした方が答える側も言いやすいですよね!

コーチ側からすると、「自分で試しているポイントや練習がある」のを言っていただけるのはありがたいですね。ご自身がどういう過程で今のお悩みに至っているのかが分かります。
こういうやり取りの後に、その方のプレーをラリーなどで見れれば、より的確なアドバイスをお伝えしやすくなります!
相手がコーチならば、「お金を払っているんだから質問がアバウトでも的確に教えてくれよ!」というのは分かります。ですが、お仲間同士で上手な人に聞くときは、この質問力は必須だと思います。
向こうも自分のテニスを向上しようとしている傍ら、教えてくれますから。教わる側が最大限の配慮をすることは人間関係的にも大切なのでは無いでしょうか。
質問力が上がると、お互いのやり取りが有意義になり少ない時間でも効果的なアドバイスを得ることが出来ることが増えていきます。是非考えてみてください!
テニスは確率のスポーツであることを意識してアベレージを上げよう!
テニスはミスを多くした方が負けてしまうスポーツです。プロ選手でもミスが多い選手は上へはいけませんし、それは一般のプレーヤーでも同じことが言えます。
そのため、ご自身の打つショットが「入る確率が高いかどうか」を意識することはとても重要になってきます。そして、上達の為にはこの確率が高いショットを安定させることが大切です。
確率の高いショットがベースとなり、「攻めるために確率が低いリスクの高いショット」を練習していくことが順番としては正しくなります。ベースが無いのに、リスクの高いショットばかりを練習していたら…その人は上達から遠ざかってしまうと思います。
- 10球に1球入るかどうかのフォアハンドストロークの超強打
- サイドラインぎりぎりを狙うショートクロス
- 走らされた時もランニングショットでダウンザライン狙い
- セカンドサーブでも構わずフラットサーブ強打
- ネット際に落ちるスーパードロップショット
皆さんはこのようなボールばかり打ったり練習したりしていませんか?

うっ…!YouTubeでプロの動画を見て、カッコよかったからやっちゃってました!
もちろん決まれば「すごい!」となりますし、プロの動画を見ればスーパーショットのオンパレードですからマネしたくもなりますよね。
ただ、そのショットは「ミスするリスクを負って、それを分かったうえで攻めるために打つ」ものであるので、少ない時間で上達したい人にとってはあまり優先順位を高めたくないショットです。
順番としては、「どんなボールでもコート中央に返せるようになる」ことを最初に課題としてほしいです。ラリーの中では「まずは5回コートに返す。攻めるのはそれから」というように、具体的な目標を立てても良いかもしれません。
確率を高めるためにはどうすれば良いのか、スピードは?スピンの量は?コースは?高さは?
この辺りをしっかりと定着させることが出来れば、皆さんのテニス力は格段に上がっていきます!

もちろん派手なテニスを否定するわけでは無いですよ!
週一回しか上達の為の時間が無ければ、まずは優先順位として確率が高いショットを安定させましょう!という事です!
苦手なショットほど打つ回数を上げることを意識しよう!
テニスをやるなら誰でも得意なショットと苦手なショットが出てくると思います。これ自体はとても自然な事ですので是非得意なショットは伸ばして、上達の糧にしてほしいです。
ただ、「あまりにバランスの悪いテニスはレベルアップを阻んでしまう」という事もまた事実。こんな例のようになっていることはありませんか?
- バックハンドストロークが苦手なので、すべてフォアに回り込んでしまう
- ボレーが苦手なので、前に出ずストロークしか打たない ダブルスでは極力触らない
- サーブが入らないのでいつもアンダーサーブしか打たない
こんな感じになってしまうと、苦手な方の打球数が極端に下がってしまうことは分かるかと思います。
例えばその日に打てた打球数が100球あったとして、フォアハンドストロークが90球、バックハンドストロークが10球という配分で打ったとしましょう。
当然ながら、半年後には「バックハンドだけ全く上達していない」人が出来上がってしまうことになってしまいます。バックハンドが全く打てなければ、上のレベルに行くには限界があります。ボレーやサーブに関しても同じことが言えますね。
このことはテニス歴が長くて伸び悩んでいる方に多くある傾向です。ご自身の得意な方でプレーし続けてしまうため、テニスとしての総合力が上がらず、ずっとレベルアップできないままになってしまうのです。

確かに…思い返してみると先週のレッスンではボレーは球出しの時に数球打っただけかもしれないです。
そのあとはゲームで自分に飛んできたときにちょっとだけ打っただけかも…
テニスが週一回しか時間が取れない人にとっては、最悪その週に打たないショットさえあるかもしれません。これでは上達から遠ざかってしまいます。
少しずつ苦手なショットの比率を増やしていきましょう。先ほどの例で言うと、最初はフォア60球、バック40球というように、ちょっと苦手なショットを打つ回数を増やしていく。
相手に迷惑をかけてしまうのが嫌ならば、コーチや上手い人とのラリーの時に「バックハンドを練習したいです」などの声をあらかじめかけて打つ量を増やしていくのが良いかと思います。きっとアドバイスももらえるはずですよ!
試合形式やフォーメーションではまずはセオリーを素直に学ぼう!
試合形式やフォーメーションの練習は、「試合の中で、ボールを返球しやすかったりポイントに繋がるポジションを覚える」という目的で行われます。
そして、ポジショニングに関しては「セオリー」と「個性を生かしたポジション」に大きく分かれます。テニススクールなどではだいたいセオリーを伝えていくことが多いです。
「セオリー」は誰がやってもボールが返球しやすいポジションだったり、理にかなった動きをすることで攻めやすかったり守りやすかったりする王道のポジショニングの事です。
「個性を生かしたポジション」はセオリーを理解したうえで、自分自身の個性を生かしてさらにポジションを変化させることです。
例えば、「背が高くて届くので、通常よりもボレーポジションを前にすることでさらに相手にプレッシャーをかける」だったり、「ボールを待って強打するのが得意なので、あえてベースラインのかなり後方に下がって構えておく」などです。
テニスが週一回しか時間が取れない人にお勧めは、「まずはセオリーをしっかりと覚える」ことです。
試合で活躍できない方の特徴として、セオリーを無視して自分のやりやすいように動いてしまっている方が挙げられます。セオリーを理解しないまま自分の個性を生かそうとしても当然うまくはいきません。優先順位が間違っているという事ですね。

コーチがポジションの話をしていても、あまりちゃんと理解してなかったな。
今度からちゃんと聴くようにしよう!
コーチや試合が上手な人がポジショニングの話をしている時は必ずしっかりと聴くようにしましょう。結構これをおろそかにしてしまう方は多いので注意してください。
セオリー通りのポジショニングが出来てくると、同じ局面でも確実に返球出来ることが増えていきます。きっとゲーム自体も楽しくなってきますよ!
テニスノートや記録をつけてみよう!
ここまでで、時間が限られている中で様々な上達の考え方をご紹介してきました。
次に紹介するのはプレーそのものではなく、「テニスノートや記録をつける」という事です。
勉強や仕事などは覚えるためにノートを付けますよね。皆さんの「テニスノート」を1冊作ってみることをお勧めします。
アドバイスやドリルなどは、その直後にノートにメモすることで、次に同じ悩みが発生した時も参照できるようになります。また、自分の成長の記録もつけることが出来ますね。
また、試合の上達をしたい方は「スコアをつけてもらう」こともお勧めです。出来れば、そのポイントがどのように決着したかも書いてもらうと、振り返りが出来るようになります。「フォアハンドボレーがネットした」と記入されていれば、反省にもなりますよね。

テニスレッスンの生徒さんで、「テニスノート」を見せてもらったことがあります。
私のアドバイスが詳細記入されていたり、ご自身の目標や課題がびっしりと書き込んであり、本当に素晴らしいテニスノートでした!
実際にこの方は上達が早く、上級クラスまで駆け上がっていきましたよ!
少ない時間で上達をするには、プレーとそれを忘れず振り返る工夫がとても効果的なのだと思います。
「テニスノート」是非試してみてくださいね!
テニスの時間が限られているからこそ、道具は良いものを選ぼう!
最後になりますが、「テニスの上達を早めるためには適正な道具を使う」という事もとても大切です。
テニスが週一回など限られているからこそ、ラケットをはじめとした道具に関してはきちんとしたものを選んだ方が良いです。
たまに「私は道具にこだわらないからブックオフで5,000円のラケットを使う」という方がいらっしゃいますが、そのような道具を使えば打球感、フィーリング共に悪いですので、ショットの手ごたえを自分で感じにくくもなります。
5,000円のラケットで上達が遅れてしまうより、30,000円のラケットで上達が早まる方が、最終的にコストパフォーマンスの意味でもお得なのでは無いでしょうか。
初心者をはじめとして、ラケット選びに迷った方への解説とお勧めラケットが載っている記事は以下をご覧ください。
「テニス初心者のラケットはどう選ぶ?テニスコーチが選ぶラケット5選!」
また、テニスの時間が取れない方へのお勧め練習器具もご紹介しています。
是非、参考にしてみてくださいね!
まとめ
テニスが週一回でも効果的に上達する考え方7選
- その日の練習には自分の具体的なテーマや課題を明確にして臨みましょう!
- 質問力を上げて、よりよいアドバイスを得られるようにしましょう!
- 確率の高いショットをまずは定着させてミスが少ないテニスをしましょう!
- 苦手なショットを打つ比率を増やして早くテニスの総合力を上げましょう!
- セオリーのフォーメーションを覚えて効率よくゲームで活躍できるようになりましょう!
- テニスノートをつけるのがお勧め!記録を取って効果的に上達しましょう!
- 道具も良いものを選べば上達が早まります!コート外で出来る練習器具もお勧め!
以上、参考になれば幸いです!
他のショットにお悩みの方は、「テニスショットお悩み解決」リストからご覧ください!
ゲーム戦術でお悩みの方は、「ゲーム戦術お悩み解決」リストからご覧ください!
テニスギア、アクセサリの解説とお勧めは「テニスギアお悩み解決」リストからご覧ください!
上達の為の考え方は、「テニス脳~上達の為の考え方~」リストからご覧ください!
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