「昨日は良かったのにテニスのストロークが当たらない」
「今日は距離感やタイミングが合わない」
このようなお悩みはありませんか?
「今日は調子が悪い」と片付けてしまいがちですが技術的な問題ならば解決したいものです。
テニスコーチ歴25年のhachizooが「調子の上げ方」を解説いたします。

初級者
ストロークのラリーが日によって安定しなくなります。
調子が良い時は当たりも良くコートに収まるのですが、調子が悪いと当たらなくなりコントロールも出来ません。
そもそも、調子の良し悪しってどうして起こるんでしょうか?解決法はあるのでしょうか?

昨日調子が良かったと思ったら、今日は全然ダメ!こんな状況になってしまう事は良くありますよね。
今回はストロークにフォーカスしながら調子が悪くなる具体的な原因と、調子が悪い時の解決法を解説していこうと思います!
この記事で分かること
〇テニスのストロークで調子が悪い時の主な原因
- 距離感が狂っている
- リズムが早すぎる
- フットワークが遅れている、動けていない
〇テニスのストロークで調子が悪い時の解決法
- わざと近づいたり遠ざかったりして、ボールだけをよく見て打とう!
- 頭の中で1.2.3.とカウントしながらリズムを整えよう!
- 軸足を決める場所とタイミングを意識しよう!
テニスのストロークで調子が悪い時の主な原因
昨日は入っていたショットがなぜか今日は入らなくなる。「ああ、今日は調子が悪いなあ。」
テニスにおいて、こんなことを誰しも思ったことがあるのでは無いでしょうか。
調子が悪くなる時は、そもそも体調が悪い状態であったり、メンタルがネガティブな時であったり、フィジカルやメンタルに大きく関わる原因であることが多いです。
ただそうなると解決法は「体調と気持ちを整えて、またテニスをしましょう!」となってしまいます。その場で出来る解決法ではなくなってしまいますよね。
今回は、フィジカルやメンタルなどの事は除外して、「技術的な部分」に絞って解説したいと思います。どれかが皆様に当てはまって解決できれば幸いです!
距離感が狂っている
調子が良い時はラケットの芯に考えてなくても当たる。でも調子が悪い時は当たらなくなりフレームショットばかりになる。
特に初心者から初級者はこの状況に陥ってしまう事が多くあります。少し期間が空いてしまい、久しぶりにテニスをする時などは顕著に表れます。
この原因は「身体とボールの距離感が狂ってしまっている」ことが原因です。
ボールに近すぎたり遠すぎたりしてしまえば、当然ラケットの芯で捉えられなくなります。また、無理な体制で打球することになるのでバランスを崩してしまいミスになってしまいます。
hachizooのレッスン経験上で行くと、「近づきすぎる」人が7割、「遠すぎる」人が3割といったところです。圧倒的に近すぎる人が多い傾向がありますね。

初級者
確かに当たらなくなる時は、ボールが身体に近いと感じます!
距離感の事は今まで意識していませんでした!
調子が悪くなる時は、
- ボールを視認する
- バウンドしてからの軌道を予測して、打つのに適正な場所を認識する
- 打つのに適正な場所に動く
- 打球する
この2.や3.がおかしくなっている可能性があると考えましょう。

原因は打つフォームではなく、打つ前の判断や距離感の認識にあります!
「打ち方」ばかりに気を取られず、「取り方」を考えましょう!
リズムが早すぎる
調子が悪いと感じるときの特徴として、「ラリー中に焦ったような感じになり、振り遅れてしまったり、スピードが出過ぎてミスになってしまったりする」ことが良く起こります。
これは緊張や力の入り過ぎなどで、いつもよりもストロークを打つリズムが早くなってしまっていることが原因です。
早く打たなきゃ!と思えば思うほど、バウンド地点に突っ込んでいってしまったりしてどんどんリズムやスイングスピードが速くなってしまいます。早すぎるリズムはタイミングが合わせにくく、コントロールもしにくくなってしまいます。

初級者
焦れば焦るほど、どんどん打つリズムが早くなってしまっていました。
力んでしまって、ボールも直線的になってしまっています…

力んだり、バウンドに突っ込んでしまったりすると、ボールは直線的で速くなり確率が下がってしまいますよね。
ボールを打つリズムをもっとゆっくり、適正にする必要があります。
フットワークが遅れている、動けていない
テニスの調子が悪い時に、テニスコーチや上手い人にこんなアドバイスをされたことは無いでしょうか。
「○○さん、足が動いていないよ!足をもっとたくさん動かして!」

初級者
この間コーチに言われました!
でも具体的に足がどう動いていないのかが分からなくて…
「足が動いていない」だとちょっとざっくりですよね。もう少し具体的に見ていきましょう。
・レディポジションやスプリットステップが出来ていない
→ボールに対する初動の反応が遅れてしまい追いつけなくなる
・相手のボールが近づいて来た時に、細かく足を動かせない
→距離感の調整が出来ないので、最適な打点を外してしまう
・打球時に足が決まらずに打ってしまう、足を決めるのが遅れている
→正しい体重移動が出来ない、軸足が定まらなければ身体のバランスを崩してしまう
このような事が複合して「足が動いていない」と言われてしまうのでしょう。
いかに調子が悪い時でも足が全く動かないことは無いでしょうから、上記の原因を自分なりに考えて改善していくことが近道です。
テニスのストロークで調子が悪い時の解決法
テニスのストロークの調子が悪い時の原因を見てきました。
フィジカルやメンタルなものは別として、技術的な問題で解決できることであれば調子を取り戻すことは可能であると考えましょう。
試してみてほしい解決法を説明していきます。
わざと近づいたり遠ざかったりして、ボールだけをよく見て打とう!
ボールとの距離感が合わないミスに関しては、「自分の認識のずれを修正する」必要があります。
自分では適正だと思っている距離感が実は近すぎたり遠すぎたりという事が良くあり、そのままでいると「自分では良いと思って打っているのに当たらない」=「調子が悪い」となってしまうわけですね。
このような場合には「わざと近づいたり遠ざかったりして打つ」ことをお勧めします。

ボールにわざと近づいて打ったり遠ざかって打ったりしてみると、意外とその方が良い当たりをすることがあります。
実は認識のずれで、食い違った打点で打っていたという事なのですね!
また、相手を見てしまったり行方を見てしまったりして、無意識に打点から目が離れてしまい距離感が狂ってしまう事もあります。
そういう方は状況に左右されず「ボールだけをよく見る」ことをお勧めします。
打点で打つまでボールをしっかりと見る(見えるかどうかは別問題で見る意識が大切です)ことで余計な情報をわざとシャットアウトします。そうすることで正しい距離感を取り戻すことが大切です。

初級者
確かに相手や行方を気にしていたかもしれません。
調子が悪いと感じた時は、ボールだけ見るようにしてみます!
頭の中で1.2.3.とカウントしながらリズムを整えよう!
リズムが早くなってしまう方は、急ぎ過ぎてリズムが乱れてしまっていることが多いです。
自分の頭の中で「1.2.3.とカウントしながら」打ってみましょう。
- 相手が打った瞬間が1. → テイクバックを始める
- ネットを越えてバウンドするくらいに2. → フットワークで追いつき足を決める
- 自分のインパクト瞬間が3. → インパクト
特にリズムが早くなってしまう方は「2.3.の間隔がとても短くなる」ことが多いです。
バウンド直後にボールを打ちに行ってしまうため、リズムが勝手に早くなってしまうのですね。
一度ボールと距離を取りながらリズムをゆっくりにして打つと、適正なリズムを取り戻しやすくなりますよ。

どうしてもボールに突っ込んでしまう方は、少しポジションを後ろにしてみることもお勧めします。
ボールと距離を取ることで自然にリズムがゆっくりになります。
軸足を決める場所とタイミングを意識しよう!
足を動かすことに関しては、単純に「もっと足を動かす」という事も大切なのですが、調子が悪い時になかなか思い通りにはいかないと思います。
ですので、ワンポイントに絞って「軸足を決める場所」を意識してください。
「軸足」とは、身体の回転の軸となる後ろ足の事で、右利きのフォアハンドストロークならば右足の事を指します。
- 軸足を決めてそのまま身体の回転で打つ → オープンスタンス
- 軸足を決めて踏み込み足を出して打つ → スクエアスタンスもしくはクローズドスタンス
どちらの打ち方にせよ「軸足を決めること」が大切で、バランスを崩さない秘訣となります。
この軸足が「ボールに近すぎる」とスイングが窮屈で振りにくくなり、「ボールに遠すぎる」と身体が泳いでしまいバランスを崩します。
軸足が「早く決まり過ぎる」とボールとの微調整が出来なくなり、「遅く決まり過ぎる」と土台が出来ずにバランスを崩してしまいます。
決めるタイミングは相手のボールにもよりますが、バウンド直後~バウンド頂点くらいまでには必ず決めましょう。ボールとの距離もしっかりと意識してください。

軸足をコントロールできればフォアもバックも体制が安定します。
体制が安定すれば大きなミスは減ってきますので調子も上がりやすいですよ!
まとめ
テニスのストロークで調子が悪いと感じた時の解決法
・ボールとの距離感が狂ってしまう
→わざと近づいたり遠ざかったりして距離感の認識のずれを修正しよう!
・リズムが早すぎる
→頭の中で1.2.3.のリズムを作りゆっくり打つことを心がけよう!
・フットワークが遅れている、動けていない
→軸足を決める場所やタイミングを意識して打つ体制を安定させよう!
以上、参考になれば幸いです!
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