「ボレーを振ってしまっているよ!」
このようにコーチやお仲間に言われたことはありますか?
ボレーは振ってはいけない、でもどうしても振ってしまうというお悩みは初級者には多いですよね。
振るのが悪いのではなく、間違った準備やスイングをしてしまう事が根本原因です。
テニスコーチ歴25年のhachizooがボレーを振ってしまいミスになる方への解決法を説明します!

初級者
ボレーがとても苦手で悩んでいます。
ボレーは振らないことが大切と教わりましたが、どうしても振ってしまいネットやアウトになってしまいます。
良い解決法はありますか?

ボレーは振らないというのは実は間違いで、実際はスイングをします。
ただし、悪いスイングをしてしまうとミスが多くなってしまいます。それがいわゆる振ってしまうミスです。
ボレーで振ってしまうミスの原因と解決法を解説していきます!
この記事で分かる事
- テニスのボレーで振ってしまうミスの原因
- テニスのボレーを正しくスイングするための解決法
テニスのボレーで振ってしまうミスの原因
初級者のうちは特に「ボレーを振ってますよ!」とコーチやお仲間に言われてしまう事も多いかと思います。
このことから「ボレーは振らないショット」「ボレーで振るのはNG」と思われてしまいがちです。
しかしこれは間違いです。ボレーもスイングをしなければしっかりと飛びません。
正確には、「正しいスイングが出来ていればOK」「ミスになる悪い振り方をしてしまうとNG」となります。
主な原因として挙げられるのは、以下の3つです。
後ろに大きく引いてしまっている
ミスになってしまう悪い振り方の一例として、「後ろから前に大きく振ってしまう」という事があります。
ストロークのように後ろに大きくテイクバックを取ってしまえば、ボールに当てるためには大きく前に振り出すしかなくなります。
結果として後ろから前にスイングすることになり、ほとんどの場合振り遅れてしまうミスとなります。
振り遅れれば、面が上を向いてホームランをしてしまうか、狙ってもいない逆クロス方向にボールが流れていってしまいます。

初級者
私は大きく後ろに引いてしまっているかもしれません。
でも後ろに引いている自覚が無いので、気づかないんですよね…

初級者でボレーが苦手な方の多くが、気づかずに後ろに引いてしまっています。
解決編ではそのあたりも改善できるように説明しますね!
手首を使って力を入れようとしている
もう一つのNGスイングは、「手首を使ってテイクバックしたりスイングしたりしている」ことです。
手首を使ってしまう=ラケットヘッドを大きく動かすことに繋がります。
そうすると、ラケット面は固定されず常に不安定になりますし、ラケットの向きも狙った方向に向けるのは難しい状態となります。
具体的には、「手首を背屈させてテイクバック」して「手首を掌屈させてスイング」するミスが多く、これがダブルで起こるとまず狙ったところに飛ばすのは困難です。

↑手首を背屈してしまっているボレーのテイクバック

↑手首を掌屈させてしまっているボレーのスイング

初級者
決めようと思うあまり、つい手首で押さえつけようとしてしまいます。
結果、ネットにベシャッと引っかけていつも残念な気持ちになります。

決める!という意識が先行してしまいがちですよね。
手首を使わずにスイングすることが出来れば力強く打ってもミスになりにくくなります。
解決編で説明していきますね!
グリップをずっと力強く握っている
最初からグリップの握る強さ(グリッププレッシャー)が強すぎる方は、ボレーが不安定になる傾向があります。
テニスのボレーで最初からグリッププレッシャーが強すぎると…
- 腕や肩に力が入り過ぎて、動きが固くなってしまう
- ラケットを動かしにくくなるので結果として手首を使う打ち方になりがち
- 前のめりに突っ込んで打つことが増えてしまいネットしやすい
- 身体がラケットに引っ張られやすくなり、変に回ってしまいやすくなる
このように、打つ前からぎゅっと握り過ぎていると、それが原因で様々なデメリットが発生します。
「きちんと握らないと不安だから」「苦手で身構えてしまう」「決めようと力が入ってしまう」
このような原因で握り過ぎてしまうと思いますが、結果は逆効果となってしまいます。

初級者
きちんとコントロールする面を作るために、つい力強く握り過ぎていたみたいです。
テニスのボレーで正しくスイングするための解決法
テニスのボレーで正しくスイングするためには、以下の点が重要となります。
テニスのボレーで正しいスイングをするために重要な事
- 後ろでは無く、ボールの少し上にラケットセットをする
- ラケットは手首を使わず、ラケットヘッドの向きが変わらないようにスイングする
- グリッププレッシャーはインパクトの瞬間に必要なだけ加える

それぞれ効果的な矯正法や、考え方をご紹介します!
壁を背にしてボレーをしてみよう
正しいスイングをするためには正しいテイクバック(ラケットセット)が必要です。
「後ろに大きく引かない」ようにするためには、「壁を背にボレーをする」矯正法がお勧めです。
壁に背中をくっつけて立ち、前からボールを投げてもらいボレーします。
ラケットを後ろに引けば、当然壁に当たってしまいます。
何回も繰り返しながら、壁に当たらないようにテイクバックできるようにしていきましょう!
また、慣れてきたら「ボールの少し上にラケットセットする」ことを意識しましょう。
上からスイングが始まることで、自然にボレー打球時の力が入るようになっていきます。

ボレーのテイクバックの矯正法ではとても有名なものです。
ですが実際にやっている人は少ないと思います。
是非、トライしてみてください!
手首を持ちながらボレーをしてみよう
どうしても手首を使って打ってしまう方へのお勧めは、「手首を持ちながらボレーする」矯正法です。
右利きのフォアハンドボレーならば、左手で右の手首を持ってボレーをします。
同じく右利きのバックハンドボレーでシングルハンドの方は左手を右の手首を持ち、ダブルハンドの方は右手を左手の手首を持ち、打ってみてください。

こうすることで手首が固定されますので、強制的に手首を使わない打球が出来るようになります。
手首を固定することに慣れてきたら、手を離して通常通り打球します。
この時スイング軌道が正しいか確認するには、「ネットと平行に振れているか」で確かめてみましょう。
ネットと平行に立ち、ラケットをネットの上にセットしてボレーしてみます。
ネットの上を滑るようにボレー出来ていれば成功。ネットからラケットヘッドが離れていったら手首を使ってしまっている証拠です。

ボレーに限らず、手首の誤った使い方はテニスにおいてミスの原因になることが多いです!
これを参考に正しいスイング軌道を覚えましょう!
グリッププレッシャーは自転車のブレーキを参考にしよう
グリッププレッシャーは、「最初は柔らかく握っておいて、インパクトの瞬間に必要な分だけ握る力を加える」ことが大切です。
こうすることによって、打つ前はリラックスしてしなやかな動きをすることが出来ます。
また、インパクトの瞬間に力を加えることでラケットの動きが最小限で最大のパワーを出すことが出来るようになります。
身体のバランスなども、力んでしまうことなく崩れることが少なくなります。
このグリッププレッシャーのタイミングを習得する上で参考にしたいのが、「自転車のブレーキ」です。
自転車のブレーキは走っている時は「握らない」ですよね。
そして、止まろうと思った時にきゅっと「握る」と思います。
急ブレーキであればあるほど強く握りますよね。
それはボレーで言う強く打ちたいほど強く握ると同じとなります。

ただし、打つ前に力を抜くと言っても、ラケットを支えるための握力は必要です。
フニャフニャになるほど脱力してしまうと面が負けて逆に不安定になるので注意してください!
まとめ
テニスのボレーを振ってしまう方の原因と解決法
- ラケットを後ろに大きく引いてしまう方は、壁を背にボレーを練習してみよう!
- どうしても手首を使ってしまう方は、手首を反対の手で持ってボレーしてみよう!
- グリッププレッシャーはインパクトの瞬間に入れる!自転車のブレーキを参考にしよう!
以上、参考になれば幸いです!
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